弁護士法人 Si-Law

西田ブログ

経営の全体像 その弐

事業ドメインを設定した後は、営業活動を考える必要があります。

営業

営業をする時に、上記三大要因の設定がしっかりしていれば、営業活動は優位に運ぶことができます。

不十分な設定だと営業活動は困難を極めます。

戦略の失敗は、戦術で取り戻すことは困難なのです。

顧客維持

新規のお客様を作ったあとは、リピート率を上げるための対策をしなければなりません。

少子高齢化により市場が収縮していく現在においては、顧客維持も非常に大切な視点と言えるでしょう。

 

営業活動を考えた後は、活動を維持するために手段を考えます。

組織

人の適材適所、人事評価など、上記5つの要因に従って、組織を形成する必要があります。

資金

ここでいう資金は資金繰りのことではありません。

上記6つの要因に従って、どのような資金の配分をするのが最も効果性が高いかを考えることになります。

 

時間

上記7つの要因のウエイト付けに従って、時間を配分しなければなりません。

 

そして、7つの要因のウエイト付けは、以下のとおりとなります。

営業関連:地域、客層、営業、顧客維持まとめて53%

商品:27%

組織:13%

資金:7%

まとめると、営業関連+商品80%、組織+資金の内部関連20%となります。

 

一位主義でない売上主義の自社都合で考えるのは、「組織+資金の内部関連20%」しか考えていないと言われても仕方がありません。

上記のウエイト付けから考えても、「営業関連+商品80%のお客様関連」に思考を集中すべきであり、「経営とはお客様つくり」であると言っても過言ではないのです。

 

経営の全体像

経営の全体像はご存じでしょうか?

物事を考える時は、俯瞰して全体像を見る視点が不可欠です。

全体像を把握した後に優先順位を付けるという、着眼大局、着手小局の視点が必要で、経営でも同じ視点が必要となります。

経営には8つの要因があり、それぞれに重要度、ウエイトがあります。

経営の要因は、商品・地域・客層・営業・顧客・組織・資金・時間の8つとなります。

 

まず、何を売るのか、どこで売るのか、誰に売るのか。

この3つを決めた後に、どうやって売るのか、作ったお客様をどうやって維持するのか考えます。

その後、必要な組織を作り、資金の配分を考えます。

最後に、上記7つの要因に対して、どういう時間の配分をするのか決めます。

 

商品・地域・客層は経営の三大要因であり、この三大要因のことを事業領域の決定、もしくはドメインと言います。

商品。商品は、三大要因の中で目に見えるものであり、特に中小企業は、自社より強い相手と同じ商品にならないようにしなければなりません。

地域。どこの地域のシェアNO.1を目指すのか。ライバル他社にここの地域なら勝てる、もしくは自社より強い相手がいない地域を探し出す視点が必要です。

客層。どの客層を中心にするのか。これもライバル他社にこの客層なら勝てる、もしくは自社より強い相手が中心としている客層との差別化を図ることが有効です。

 

事業ドメインの設定で事業の成否は8割決まってしまいます。

自社の事業ドメインをどのように設定するか…

経営者はこのとこに時間と労力を費やすべきだと思うのです。

 

多角化戦略

多角化戦略は、大きく分けると3つの方法があると言えます。

①商品開発戦略での多角化、②市場開拓戦略での多角化、③異業種進出戦略での多角化

 

①商品開発戦略での多角化

新しい商品を、既存顧客に提供する。具体的な手法としては、現在の事業に新しい技術(ノウハウ)をプラスするなど。

②市場開拓戦略での多角化

現在の商品で、新しい市場を開拓する。

③異業種進出戦略での多角化

これまでの事業とは無関係の異業種に進出する。

 

創造的に模倣する。

能力も資力も市場も違う他社のやり方をそのままマネしても、うまく行かないかも知れません。

しかし、伸びている商品には理由があります。伸びている会社には良い仕組みがあります。他社のマネは、決して悪いことではありません。

良い仕組みを自社に適合した仕組みにして取り入れることは、むしろ成功の確率が高く有効な手段と言えます。

 

経営者には、成功と失敗の本質を見分ける眼力が必要であろうと思うのです。

 

 

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