2024年07月
2024/07/19 12:00|カテゴリー:事業承継
日本の町を元気にしているのは、個々のお店や事業を営む人たちです。
地域社会にとって不可欠な存在で、暮らしを支えてくれています。
しかし、事業を次世代に引き継ぐことは難しく、後継者不足は深刻です。
多くの事業主が直面するこの事業承継の課題について、次の世代に事業を引き継ぐ方法や、必要な手続き、そして税金のことなど、個人事業主の方向けにわかりやすく解説していきます。
個人事業主が経営している事業を、今の持ち主から新しい持ち主へと渡すことを意味します。
事業の運営に関わる権利、必要な資源、そして資産の全てが、承継の際に新しい経営者へと渡されることになります。
■経営権
事業をどうやって動かしていくか、どんな決定をするかという「決める力」のこと
■経営資源
事業をスムーズに運営するために必要なお金や情報、人などのこと
■物的資産
お店や事務所、機械や在庫品など、目に見える形のあるもの
■個人事業主
個人が自分の責任の下、事業を運営している状態
自分が事業の顔となり、自分と事業は一体で、事業のリスクは全て個人の責任になります。
■法人
法律に基づいて独立した組織
会社は個人とは別に権利や義務が発生し、会社が決めたことは、会社自身の責任になります。
(例:株式会社や有限会社)
個人事業主の事業承継方法には【売買(M&A)】【贈与】【相続】の3つがあります。
■売買(M&A)
事業を他の人に譲渡し、その対価としてお金を受け取る方法です。
これにより、新しい経営者によって事業が継続されます。
■贈与
事業を引き継ぐときにお金を受け取らずに、家族や信頼できる人に譲る方法です。
家族内での事業引継ぎや、家族外の信頼できる人によって事業が継続されます。
家族間での事業の引き継ぎによく使われます。
家族内での承継と、家族外への承継の2種類があります。
・親族内事業承継・・・家族や親族に事業を引き継ぐこと
家族で次の世代へと事業を続けていく方法です。
例えば、お父さんが自分のお店を子どもに渡す場合などがこれにあたります。
・親族外事業承継・・・家族以外の第三者に事業を引き継ぐこと
家族に後継者がいない場合や、事業が特定の技術を持つ人によってより良く運営されると考えられる時に選ばれる方法です。
例えば、事業を専門の管理者や他の企業に譲渡する場合などがこれにあたります。
贈与には税金の面で注意が必要で、特に大きな事業を渡す場合には「贈与税」が発生する可能性があります。
■相続
事業主様が亡くなられた際に、遺言によって事業が家族や相続人に引き継がれる方法。
遺言がない場合は、故人の財産を相続人間で分け合う「遺産分割協議」が必要となります。
個人事業主が事業承継を進める際には、後継者選びと廃業届出から税務調整に至るまでの各種手続きが重要です。
信頼できる人を選び、必要な書類をしっかりと提出し、慎重に進めましょう。
■現経営者が行う廃業の手続き
1.後継者を決める
事業を引き継ぐ人を決めます。
家族、信頼できる従業員、または外部の第三者が該当するかもしれません。
2.廃業を知らせる
地方自治体、商工会議所に伝え、商号の登録を抹消します。
青色申告をしていた場合は、その取りやめの手続きも必要です。
3.必要な書類
税務署には「廃業届」、商工会議所には「事業廃止届」を提出します。
4.納税調整
事業を終了することで、予定していた「所得税」や「復興特別所得税の納税額」を減額する申請を行います。
5.従業員関連
従業員を雇用していた場合は、労働局に「給与支払事務所の廃止届」を提出します。
これら一つ一つ丁寧に進めることで、現経営者は事業の正式な終了を各関係機関に通知します。
手続きでわからないことがあれば、専門家に相談しましょう。
■後継者が行う開業の手続き
1.開業届の提出
地方税事務所や商工会議所に新しい事業を始めることを伝えるため「開業届」を提出します。
2.所得税青色申告承認申請
税金のお得な制度「青色申告」を利用するため「青色申告承認申請書」に必要事項を記入して税務署へ提出します。
3.専従者給与届出
家族がビジネスを手伝ってくれる場合は「専従者給与届出書」に家族の情報を記入し、税務署へ提出します。
4.消費税課税事業者選択届出
商品やサービスを販売して消費税の納付が必要な場合は「消費税課税事業者選択届出書」を国税局に提出して、消費税の納税者であること伝えます。
5.簡易課税制度選択届出
消費税の計算を簡単にする簡易課税制度を利用する場合は、「選択届」を国税局へ提出します。
■必要に応じて行う追加の手続き
・許認可手続き
ある特定の事業の場合、その業種に応じた許認可が必要になることがあります。関連する機関に確認し、手続きを行います。
・従業員・取引先の引継ぎ
前の経営者から従業員や取引先を引き継ぐ場合、必要な情報を聞き、手続きを行います。
これら一つ一つ慎重に進めることで、新しい事業がより確実なものになります。
手続きでわからないことがあれば、専門家に相談しましょう。
事業承継をする際、その方法によっては先代経営者や後継者に税金がかかる場合があります。
■贈与税
経営者が生きている間に、事業や財産を家族や他人に無償で渡した場合にかかる税金です。
贈与された財産の価値が一定額以上であれば、後継者が支払います。
■相続税
経営者が亡くなった後、株式などの財産を親族が受け継ぐときにかかる税金です。
相続した財産の価値が法定の基準を超える場合、相続人や後継者が支払います。
■所得税
M&Aで売買によって事業承継が行われた際、得た利益に対してかかる税金です。
現在の経営者が支払います。
■消費税
課税売上高が1,000万円を越える消費税課税事業者である場合、事業承継でかかる税金です。
事業承継の方法によって納税の内容が異なります。
・生前に事業を引き継ぐ場合
先代の経営者は廃業するまでの売上に対して消費税を支払います。
後継者は、最初の2年間は消費税の納税義務が基本的にはありません。
・相続で事業を引き継ぐ場合
先代の売上も後継者が引き継ぐため、その売上に加えて新しい売上に対しても消費税を支払います。
(先代の売上高+後継者の売上高に対して消費税が課せられる)
これら税金については、個々の状況によって詳細が異なるため、具体的な手続きや金額を知りたい場合は、専門家に相談しましょう。
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個人事業主の事業承継で節税対策として活用できる制度
事業承継に伴う税金の負担は経営者に大きな影響を与える可能性がありますが、節税対策の制度を十分に理解し活用することで、安心して進めることができます。
■相続時精算課税制度
60歳以上の親や祖父母が18歳以上の子や孫に贈与する際、2,500万円までの贈与に対して贈与税が免除される制度
親から子への事業の早期承継が可能となり、初期段階での税負担が軽減されます。
■税務署に申告する必要書類
・贈与税申告書:贈与された物やお金の情報とその価値を記載した申告書のこと
・相続時精算課税選択届出:贈与税免除(もらったものに税金をかけないようにする特別な制度)を利用するため、届け出のこと
・関係証明書類:贈ってくれた人ともらった人が、法律上の家族関係にあることを示す戸籍謄本など
この制度を利用した贈与は最終的には相続税の対象となりますので、将来的な税負担について考慮する必要があります。
また、一度この制度を選択すると後で取り消すことはできないため、慎重に決定しましょう。
■小規模宅地等の特例
被相続人が使用していた宅地や事業用地400平方メートルまでの土地について、課税価額の80%を減額できる制度
相続税の負担を大きく軽減することができます。
1.土地の種類や利用状況に関する情報
対象となる土地が住宅用地、事業用地など、どの種類に該当するかを明確にし
現在の利用状況を確認します
2.相続人の資格
土地を相続する人が、法的に相続人としての資格があるかを確認します
■税務署に申告する必要書類
・相続税申告書の提出:亡くなった方が残した財産について、どんなものがあって、それぞれどれくらいの価値があるのかをまとめた公式の書類
1.土地評価証明書
相続する土地がどれくらいの価値があるかを示す公式の書類
2.相続関係証明書類の提出
亡くなった方と相続人が法律上の家族関係にあることを示す、戸籍謄本など
3.土地利用計画書の提出
相続する土地をこれからどのように使っていくか、その計画を示した書類(必要な場合)
土地の種類や利用状況、そして相続人の条件によって異なる要件を満たさなければならないため、事前に必ず確認しましょう。
■個人版事業承継税制
要件を満たした後継者が、2028年12月31日までに贈与や相続によって特定事業用資産を取得した場合、納税の猶予を受けることができる制度
贈与税や相続税に関する直接的な支出を遅らせることができ、資金繰りに余裕を持たせることが可能です。
1.個人事業承継計画を作成
事業の将来の方向性や後継者の選定、資金計画などを具体的に計画し、必要な書類や手続きについても確認します
2.作成した計画を都道府県に提出
提出先を事前に確認し、作成した計画書と必要書類をまとめ、都道府県に提出します
3.都道府県からの認定を受ける
都道府県が提出された計画を審査し、承認すると公的な認定を受けることができます
認定を受けることで、税制優遇措置の適用が可能となります。
しかし、もし承継後に要件を満たさなくなった場合は、猶予されていた税金と、その利息を支払わなければいけないので注意が必要です。
個人事業主向けと法人向けにそれぞれ用意されている事業承継税制には、いくつかの違いがあります。
■法人向け事業承継税制
・対象者
会社を他の人や他の会社に渡したいと考えている経営者の方々
例えば、会社を経営してきた社長が引退を考え、自社を別の企業に売却したい場合に該当します。
・法人税の減税措置
会社を引き継いだ時の税負担が通常より少なくなる可能性があります
・注意点
単に資産を売却するのではなく、会社の運営をしっかりと続けていくことが条件です
法人向け事業承継税制は、経営者が会社をスムーズに引き継げるよう税負担を軽減する支援制度です。
この制度は、家族だけでなく外部の人や他の会社にも会社を渡すことが可能です。
■個人向け事業承継税制
・対象者
自分のお店や仕事を家族に引き継ぎたいと考えている個人事業主の方々
例えば、お父さんが自分のお店や仕事を家族やこどもに譲りたい場合に該当します
・税額免除
贈与や相続による事業用資産の移転する時、最初2年間は特別に税金がかからないようになります
・注意点
一度この制度を利用すると、後からの変更はできません。そのため、将来の税負担についても事前によく検討する必要があります
個人向け事業承継税制は、家族内での事業引継ぎを経済的負担なくスムーズに行えるよう支援する制度です。
【法人版】
・事前の計画策定
5年以内の特例承継計画の提出[2018年4月1日~2023年3月31日まで]
・適用期限
10年以内の贈与・相続等[2018年1月1日~2027年12月31日まで]
・対象資産
非上場株式等
・納税猶予割合
100%
・承継パターン
複数の株主から最大3人の後継者
・贈与要件
一定数以上の株式等を贈与すること[※一定数とは、後継者一人の場合、原則2/3以上など]
・雇用確保要件
あり[特例措置は弾力化]
・経営へ環境変化に対応した減免等
あり
・円滑化法認定の有効期限
最初の申告期限の翌日から5年間
【個人版】
・事前の計画策定
5年以内の個人事業承継計画の提出[2019年4月1日~2024年3月31日まで]
・適用期限
10年以内の贈与・相続等[2019年1月1日~2028年12月31日まで]
・対象資産
特定事業用資産
・納税猶予割合
100%
・承継パターン
原則、先代一人から後継者一人[※一定の場合、同一成型親族等からも可]
・贈与要件
その事業に係る特定事業用資産のすべてを贈与すること
・雇用確保要件
雇用要件なし
・経営へ環境変化に対応した減免等
あり[※後継者が重度障害等の場合は免除]
・円滑化法認定の有効期限
最初の認定の翌日から2年間
税制の違いを理解し、最適な方法を見つけ、事業承継時の税金負担を軽減するためには、手続きや条件の詳細について専門家に相談しましょう。
中小企業庁が提供する「事業承継・引継ぎ補助金」は、次の世代に事業を引き継ぐ際の費用負担を軽減する制度です。
■対象
【中小企業や個人事業主で、次の世代に事業を引き継ぎたい方】
具体的には、お店や会社を後継者に引き渡したいと考えている方々です。
■支援内容
・ 最新の機械やシステムを導入するための費用
・新しい経営者や従業員が必要なスキルを学ぶための費用
・お店や施設を改装、新しい装置を入れるための費用
・新しいお客さんを呼ぶために広告を打つための費用
・法律のアドバイスやビジネスの戦略を考える、弁護士やコンサルタントに相談するための費用
■申請条件
申請するには、まず自分の事業がこの制度の対象かどうかを確認しましょう。
■補助金計画
補助金をどのように使うかの計画を作成し、提出します
■提出先
通常は地域の中小企業庁や関連する支援センターになります。
補助金の詳細や申請手続きについては、中小企業庁のウェブサイトで確認できます。
疑問や不明点があれば、地域のサポートセンターや専門家に相談してみましょう。
個人事業主と法人では、承継方法に違いがあります。
■法人の事業承継
株式譲渡:会社の「株」というものを新しい人に渡します。
手続きがシンプルで、事業全体を迅速に引き継ぐことができます。
■個人事業主の事業承継
承継方法:「売買(M&A)」「贈与」「相続」の3つの方法があります。
具体的にどの資産をどう引き継ぐか、細かく決めていく必要があります。
■注意すべきポイント
1.資産と負債の承継
事業の財産だけでなく、借金や負債も引き継ぐことになります。
どの財産をどのように引き継ぎ、負債はどう扱うか慎重に考え、決定します。
2.事業譲渡の税務
事業を引き継いだ後に発生する利益に対する税金や、引き継がれた資産に関する税務処理など、税金に関する問題は複雑です。
これらを正しく理解し、適切に対応するために、税務に関する専門家の助言を聞くことでリスクをさけます。
3.負債の取り扱い
事業の継続に影響を及ぼす可能性のある負債については、特に注意が必要です。
負債をどのように管理し、将来的にどう対応するかを慎重に計画しましょう。
個人事業主の引き継ぎは、細かい計算や計画が必要ですが、適切な準備をすれば安心して進めることができます。
専門家としっかりとした計画を立てて、事業承継の手続きを進めましょう。
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個人事業主の方で事業承継をご検討中なら、お気軽に「この街の事業承継」までご相談下さい。
経営者が会社の将来を決めるとき、二つの主な選択肢があります。
一つは事業の廃業で、これは事業の終了を意味します。
もう一つは事業承継で、自分が築き上げた価値ある事業を次の世代に託すことができます。
廃業は一つの終わりを告げますが、「承継」は、築いた事業の価値を次の世代に引き継ぐことができます。
中小企業庁は、日本経済の大きな柱である中小企業や個人事業主が事業をスムーズに引き継げるように、様々な支援制度を提供しています。
事業承継を検討している個人事業主は年々増えています。
その背景は、一生懸命に築き上げた事業を次の世代に繋ぎたいという共通の願いからです。
どんな質問にも、わかりやすくお答えします。地元熊本で25年間、弁護士の西田幸広です。
2024/07/12 12:00|カテゴリー:事業承継
日本では、約99%の会社が中小企業です。
これには小規模な個人事業主も含まれており、日本経済における役割はとても大きいです。
しかし、経営者の高齢化、後継者が見つからないという問題が深刻です。
これからの日本経済を支えるためには、中小企業を次世代にしっかりと引き継いでいかなければいけません。
本編では、事業承継の課題と、それを乗り越え、成功に導くためのポイントについて解説します。
中小企業の事業承継がうまくいかず、廃業が増加しています。
これには様々な理由があります。
経営者が高齢になり、後継者が見つからない場合、会社を閉じることになります。
その結果、会社がこれまでに培ってきた貴重な技術や知識、独自の商品が失われ、働いている人たちも職場を失います。
廃業が続けば、日本の経済も次第に弱まってしまいます。
価値ある財産を次の世代に引き継ぐことの重要性を、もっと考えていく必要があります。
会社を次世代に引き継ぐためには、適切な後継者の育成が欠かせません。
しかし、多くの中小企業では、このような長期的な人材育成に必要な時間が不足しがちです。
会社を引継ぐ人を育てるのは簡単ではありません。
早めに計画を立て、十分な余裕をもち、後継者の育成を進めることが重要なのです。
中小企業では、経営者が全ての重要な決定を行うことが一般的ですが、このワンマン経営は事業承継の計画を立てる時間が不足する原因になります。
経営者が事業承継に対して積極的に関心を持たない場合、次世代への引き継ぎについて十分に検討する機会が減少し、経営の交代時に適切な対策ができず、市場の変動に柔軟に対応できないリスクを高める可能性があります。
しかし、これらのリスクは、意見交換や対話、積極的なコミュニケーションにより軽減することができるのです。
事業承継とは、現在の経営者が会社を次の人に引き継ぐことで、主に3つの方法があります。
一つ目は家族内で事業を引き継ぐこと
「親族内承継 親から、子や親戚に事業を引き継ぐ方法」
二つ目は会社の従業員に引き継ぐこと
「親族外承継(企業内承継) 家族以外の会社の人が事業を引き継ぐ方法」
三つ目は外部の誰かに事業を売ったり譲ったりすること
「第三者承継(M&A) 家族や従業員ではなく、外部の別の会社や人に引き継ぐ方法」
家族や従業員に後継者がいない場合でも、M&Aを通じて第三者に事業を引き継ぐことができます。
■M&A(合併・買収)
一つの会社が別の会社と合併する、または会社を買収すること
M&A(合併と買収)という用語は、最近ではニュースなどでよく目にするようになりましたが、多くの人が思い浮かべるのは、大企業同士の巨額な取引です。
そのため、中小企業の経営者の中にはM&Aは考えたことがない、という方もたくさんいらっしゃると思います。
でも、実は中小企業の間でもM&Aはどんどん増えていて、毎年3,000件から4,000件もの取引があります。M&Aはお互いの強みを活かし、新しい可能性を開き、事業の持続を支える重要な選択肢です。
一方で、かつては一般的だった家族内での事業承継は、少子高齢化や後継者不足といった社会的な要因により減少傾向にあります。
M&Aによる事業承継のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
■後継者問題の解決
現在では少子化やライフスタイルの変化もあり、親族内では後継者が見つからないとうケースが多く見られます。
社内外の広く多くの人材の中から後継者を選ぶことが可能になります。
■従業員の雇用維持
会社を廃業してしまうと従業員は職を失ってしまいますが、会社が廃業されず事業が継続されるため、従業員は会社を辞める必要はなく、雇用が継続されます。
■経営資源の継承
技術・ノウハウ・商品・サービスといった経営に必要な資源をそのまま引き継ぐことができます。
ゼロから新規に事業を立ち上げることと比べると、リスクも抑えられます。
■創業者利益の確保
創業者が経営する会社の株式を譲渡して得られる利益が創業者利益です。
会社の経営状況や規模によっては大きな金額にもなり得ることから、事業拡大や会社経営の上でのモチベーションの1つとなります。
M&Aによる事業承継のデメリットとして、次のようなことが挙げられます。
■理想の引き継ぎ先が見つかりにくい
自分の会社を引き継いでほしいと思っても、すぐにやりたいという人を見つけるのは難しいかもしれません。
特に、自分が望む条件を満たす相手を探すのは簡単ではありません。
■働く環境の変化
従業員の勤務地が変わることがあって、その結果、通勤時間が長くなったりすることがあります。
また、新しい管理者のもとで、これまでとは違った仕事の仕方を求められることもあり、職場の雰囲気が変わることがあります。
■従業員の労働条件の変更
従業員の仕事の条件や環境が変わることがあって、新しい状況に慣れる必要が出てきます。
中小企業が事業を次の世代に引き継ぐときの流れは次の通りです。
■現状と課題の確認
自分の会社がどんな状態にあるか、どんな問題があるかをしっかりと見極めます。
会社がうまく売れるかどうかもこの時に調べます。
会社の状態を知ることが、これからの計画を立てる第一歩になります。
■事業承継の計画作りと相手探し
会社の現状と課題がわかったら、次は事業承継の計画を立てます。
これから数年間の経営計画の中に、いつ事業を引き継ぐか、どんな問題があるか、どう対処するかなどを考えます。
この計画をしっかり作ることが、スムーズな事業承継へとつながります。
同時に、事業を引き継いでくれる相手も探し始めます。
■経営の改善
事業を引き継ぐ前に、会社の経営状態をより良くしておくことも大切です。
お金の管理をもっとしっかりする、組織をうまくまとめるなど、事業承継後も会社がうまくいくように準備します。
■事業承継・M&Aの実行
すべての準備が整ったら、実際にM&Aを行います。
このとき、契約の手続きや税金の問題など、細かいところにも注意が必要です。
複雑な部分が多くあり、法務や税務などの面で深い知識が求められます。
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中小企業が事業承継を行う際の注意点
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【後継者と古参社員の対立】
新しい社員が新たなアイデアを持ち込むとき、長年勤める社員は慎重な姿勢になることがあります。
これは特に、社長が代わり世代交代の際に見られる現象です。
しかし、互いの考えを尊重し、世代間の違いを乗り越えて協力することで、会社は新しい成長を遂げることができるのです。
事業を引き継ぐとき、会社が借りているお金(負債)や、社長が個人的に保証している契約も一緒に受け継がれることがあります。
前の社長さんが「会社がお金を返せなくなったら、私が払います。」と約束していたことも含まれます。
これらをしっかりと把握し、どう対処するか計画を立てることで会社を健全に成長させることができます。
後継者としっかりと話し合い、円滑に事業を引き継げるように準備しましょう。
事業を引き継ぐとき、後継者以外にも相続権を持つ家族がいる場合、遺留分の問題でトラブルが生じることがあります。
■相続権:家族の中に「自分にも権利がある」と主張する人が出てくるかもしれないこと
家族が遺産として会社の一部を欲しいと言うこともある
■遺留分:法律で定められた相続人が最低限受け取れる遺産の割合のこと
遺言で全てを後継者に渡すとしても、他の相続人には一定の割合で遺産を受け取る権利がある
特に、相続人が株式の遺留分を主張すると、株式が相続人に分配され、経営の一体感が損なわれ、後継者の経営権に影響が出ることがあります。
このリスクを避けるためには、早めの計画と相続人とのコミュニケーションが必要です。
専門家の助言を得ながら、相続問題を未然に防ぎ、家族全員が納得する解決策を見つけましょう。
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中小企業の事業承継を成功に導くための大切な4つのポイント
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【早い段階から準備する】
事業承継の成功に向け、十分な準備期間を確保することです。
後継者を見つけ、その人を育て、仕事のノウハウを伝え、業務を引き継ぐまでには、少なくとも5年から10年が必要です。
できれば60歳頃から事業承継を考えはじめましょう。
早めに考え、早めに計画を立てることで、事業の引き継ぎを円滑に進めることができます。
事業承継の成功に向け、会社をよりいい状態にすることです。
引継ぎを考えたら、まず経営や財務の状況をしっかり把握します。
その上で、会社をもっと魅力的にするための取り組みを考え、会社の価値を向上させる取り組みを行いましょう。
会社の魅力を高め、会社の良さを伝えることで、事業の引き継ぎを成功させる土台が作られます。
事業承継の成功に向け、周囲の理解を得ること。
引継ぎをはじめるとき、従業員や取引先、株主、相続人など関係者が理解し協力することです。
特に相続人が複数いる場合は、トラブルのリスクが高まりますので、慎重に対処する必要があります。
「なぜ事業承継を行うのか」「次の社長をどう選ぶのか」を説明し、情報の共有とコミュニケーションを重視することで、安心して事業の引き継ぎをスタートすることができます。
事業承継の成功に向け、専門家の話を聞くことです。
引継ぎの際に、法的な課題や財務上の問題、相続のトラブルなど、予期せぬ問題が起きた場合、それが会社に大きな影響を及ぼすことがあります。
リスクを避けるために、専門家に相談して、これらの問題を適切に管理しましょう。
会社が大きなトラブルに巻き込まれることがないよう、リスクを減らしながら事業の引き継ぎ進めるのが安全で賢い選択です。
事業承継支援制度は、経営者の高齢化や後継者不足などによる事業の継続性の問題に対処するため、中小企業庁によって設けられた制度です。
全国の47都道府県には、事業承継やM&Aに関する公的支援機関「事業承継・引継ぎ支援センター」があります。
これらは中小企業庁が設立したもので、中小企業や小規模事業者の事業承継を支援しています。
不安や心配事、わからないことを無料で相談できる窓口です。
小さな疑問や問題も、ここで専門家のアドバイスを受けることにより、安心して事業承継を進めることが可能になるでしょう。
「中小M&Aガイドライン」と「中小M&Aハンドブック」は中小企業庁によって、中小企業の持続可能な成長と事業承継を支援する目的で近年に発表されました。
・対象:主に中小企業の経営者や後継者
・目的:事業承継や他社との合併・買収(M&A)の際に生じるリスクを減らし、スムーズな取引を支援すること
企業価値の適正評価、効果的な交渉方法、そして公平かつ効率的な取引を実現するための具体的なアドバイスが、経営者や後継者の課題解決に役立ちます。
■公的支援機関:政府や地方自治体によって設置された組織
個人や企業が直面する様々な課題の解決にサポートしている
災害支援、雇用創出、産業振興など、幅広い分野が含まれる
■中小企業庁:中小企業や小規模事業者のサポートを目的とする政府の機関
資金調達、技術革新、事業承継など、中小企業が直面する様々な課題に対する支援を行っている
中小企業庁は、日本の経済産業省の一部である
■事業承継・引継ぎ補助金:中小企業の事業承継を支援するための補助金制度
この補助金は、事業を後継者に引き継ぐ際に、資金的な支援を受けることができます。
後継者の育成や経営継承に関連する費用を一部支援します。
■事業承継・引継ぎ補助金の専門家
税理士や弁護士、事業承継コンサルタントなど
補助金の申請方法や条件は少し複雑ですが、専門家のアドバイスを受けることで、活用のポイントを理解しやすくなります。
■M&A支援機関登録制度:企業の合併や買収を支援する専門家が登録された制度
登録された専門家は、買収候補の選定や評価、交渉や契約の作成まで、各段階で専門的な支援します。
成功に向けた戦略的なアドバイスや専門知識を持ち、リスクを最小限に抑えながら価値を最大化するためのサポートを行います。
■M&A支援機関登録制度の専門家
弁護士や会計士、投資銀行家、M&Aアドバイザーなど
税務や法務、経営戦略などの分野で、豊富な知識と経験を持つ専門家と連携しましょう。
事業承継税制と経営資源集約化税制は、日本経済における企業の持続的な成長と活力を支えるための重要な税制策です。
■事業承継税制
事業承継税制は、贈与税や相続税の特例措置を通じて、事業の世代交代時に発生する税負担を軽減します。
実際に、家族経営の会社がこの税制を利用して事業を子供に無税で移転し、企業は新たな世代のもとで成長を遂げました。
この制度により、後継者がスムーズに事業を引き継ぐことができ、中小企業の閉鎖や廃業のリスクを減少させます。
■経営資源集約化税制
経営資源集約化税制は、事業が合併や事業を再編する際の税負担を軽減するための特別措置です。
「会社を合併したり、事業の部門を整理したりする時に、税金の負担を軽減してくれる制度」と簡単に言えます。
実際に、中小企業のグループがこの税制を活用して、税負担を軽減し、会社の組織を見直し、事業を効率的に再編しました。
その結果、仕事の効率が向上し、より良いサービスを提供できるようになりました。
この制度により、企業は経営資源をより効率的に配置し直すことが促進され、市場での競争力の向上、経営の効率化、新規事業投資や市場拡大への積極的な投資が可能となります。
これらの税制策は、企業の大切な節目に税の負担を軽減し、強力な支援を提供します。
税制策は複雑ですが、適切な専門家と協力し、最大限に活用しましょう。
日本政策金融公庫は、国が運営する公的支援機関で、事業を営む方々や新しく事業を始めたい方々に向けてお金を貸し出しています。
利息が低く、返済期間も長いため、経済的負担を軽減しながら事業を進めることが可能です。
さらに、信用保証を利用すれば、民間銀行と異なり保証人や担保が不要なケースもあり、手続きがスムーズになります。
また万が一、返済が困難になった場合も、一定の国の保証があるので、スタートアップや事業拡大を安心して安心して事業に取り組めるようにしています。
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「この街の事業承継」は地域の中小企業の事業承継をサポートいたします。まずはお気軽にご相談下さい。
事業承継って、多くの疑問や不安を抱えるものです。
法律に関すること、株の分け方、税金の問題
…「何が正解なのか、どうすればいいんだ?」と悩ませることがたくさんあると思います。
事業承継、簡単じゃない。でも、争いごとは避けたい。
だからこそ、しっかり計画を立てて、問題が起きないようにしておくことが大切です。
争いは防ぐことができるのです。
株の分け方を決めておくこと。
会社の価値をしっかり評価しておくこと。
税金をなるべく少なくする方法を考えておくこと。
これら全てが、スムーズな事業承継のためには必要です。
安心して次の世代に引き継がれるように
一つ一つの疑問に寄り添い、私、弁護士の西田幸広がわかりやすく解説します。
2024/07/05 12:00|カテゴリー:事業承継
会社を次の世代につなぐ方法の一つがM&A。
後継者がいなくて困っても、M&Aを使えば、廃業せずに会社を続けることができるのです。
本編では、M&Aの基本的な方法、流れ、成功のポイントなど解説します。
事業承継
経営者が次に会社を任せる人を選ぶこと。
M&A
会社同士が合体したり、一つの会社が別の会社を買うこと。より大きく強い会社が作られる。
■M&Aは「Merger and Acquisition」の略で、日本語で「合併と買収」を意味する
後継者がいないときには、M&Aで他の人に会社を渡すことができます。
会社を引き継ぐ方法はM&Aの他にもいくつかあります。
- [親族内承継]親族内承継は、親から子や親戚に経営を引き継ぐ方法
- [親族外承継]親族外承継とは、家族以外の人が経営を引き継ぐ方法
- [第三者承継(M&A)] M&Aは会社同士が手を組んで、もっと大きくて強い会社を作る方法
事業会社
自分のビジネスを大きくするために、他の会社を買う会社のこと
ファンド
投資家から資金を集め、それを使って会社の買収や投資を行う組織のこと
ファンドは、買収した会社を改善し、価値を高めてから高い価格で売却することで、利益を出すことが目的です。
[事業会社]
得られる資源:人材・設備・販路など
メリット:ジナシー効果
[ファンド]
得られる資源:経営ノウハウ・資金・人材ネットワークなど
メリット:経営の安定化、経営課題の解決、企業価値の向上
この課題を解決する有効な方法として「M&A」が増えているのです。
かつて「M&A」には否定的なイメージもあったかもしれませんが、会社の継続と成長のための賢い選択肢として今では多くの人に認知されています。
小さなお店や個人が買い手になる小規模なM&Aも増加しており「M&A」が、より身近で実行可能な選択肢となりつつあります。
売却側のメリット
・後継者問題の解決
会社を継ぐ人を、家族や社員だけでなく、広い範囲から見つけられるようになること
・従業員の雇用維持
働いている人たちの仕事が続くこと
・伝統の承継
大切な技術や知識を次世代に引き継ぐことができること
・創業者の利益確保
会社を売ることで利益を得られること
これら、築いてきた価値を守り続けることができることがいいポイントです。
買収側のメリット
・新規事業への参入
会社が大きくなるチャンスが増え、異なる種類のビジネスに対応できるようになること
・事業の多角化
いろいろな種類のビジネスに対応できるようになり、会社がもっと強くなること
・技術・ノウハウ・人材の確保
特別な技術や知識、才能のある人たちが加わり、新しい挑戦ができること
売却側のデメリット
・希望条件での売却
自分の希望する時期や条件で売却が難しい
・会社の理念の変化
大事にしていた会社の目標や考え方が変わってしまう
・従業員の環境変化
職場の雰囲気や仕事の内容が変わり、働く人たちの環境に変化が生じる
会社を売るときには、これらの可能性をしっかり考えましょう。
買収側のデメリット
・大きな資金が必要
大量の資金が必要で、その準備は容易ではない
・隠れた負債のリスク
予期せぬ負債が引継いだあとに発覚すること
・期待した成果が得られない
思い描いていた通りの成果を上げれない
会社を買うときには、これらの可能性をしっかり考えましょう。
M&Aの手法(スキーム)にはいくつかの種類があり、それぞれ違うやり方で会社を大きくしたり、新しい事業を始めたりします。
・株式譲渡
M&Aの中で、最もよく利用される手法です。
株式譲渡によって会社の所有権は変わりますが、会社のそのもの、名前、ブランド、そして従業員はそのままです。
これまで築いてきた関係や契約も継続されるため、ビジネスをスムーズに、もっと成長させることができます。
株式譲渡は、特に会社を成長させたい方にとって魅力的な選択肢です。
・事業譲渡
M&Aの中で、手続きが株式譲渡よりも複雑で細かな調整が必要な手法です。
事業譲渡では、会社の一部、機械や技術、権利など、必要な要素のみを選んで、別の会社に譲ることができます。
譲る側は、整理していらない部分を切り離し、他の事業に集中できる。
受ける側は、すぐに事業をスタートできる。
事業譲渡は、ビジネスを効率的に整えたい、新しいスタートを切りたい場合に適した選択肢です。
・会社分割
会社分割とは、事業の一部を新しい会社にするか、他社に渡す方法です。
会社は得意な分野に集中しやすくなり、一部の事業に問題があっても他に影響が少なく、問題解決もしやすくなります。
会社分割は比較的簡単で、シンプルなのでスムーズに行えます。
[新設分割]新しい会社を作り、一部の事業を移す方法
[吸収分割]すでにある会社へ、一部の事業を移す方法
・合併
合併は、二つの会社が一つになり、イメージやブランドを保ちつつ強く大きな組織に進化することです。
異なる背景を持つ会社を一つにするためには、新しいルールを作る必要がありますが合併は、ビジネスのチャンスを開く、とても価値のある貴重な機会です。
[新設合併]二つの会社が全く新しい会社を作ることで、元の二つの会社はなくなること
[吸収合併]二つの会社がもう一つを合わせて大きくなり、合わせられた会社はなくなること
M&Aの流れは、合併や買収を成功に導くための一連の手順です。
最初に目標を定め、次に交渉を行い、契約を締結し、最終的には統合作業を実施します。
①M&Aの検討・準備
・M&Aを通じて達成したい目標と、理想のパートナー企業を考える
・適切な専門家や仲介業者を見つけ、契約を結ぶ
・マッチングと呼ばれる段階で、様々な企業との出会い、話し合いを行う
この初期段階を慎重に進めることで、M&Aは順調に進みます。
②M&Aの打診・交渉
M&Aスキームの選択: 合併や買収の形式を決定し、手続きの方向性が定めること
企業価値算定: 会社がどれくらいの価値があるかを計算すること
トップ面談: 社長同士がお互いの条件について話し合うこと
基本合意書の締結: お互いの合意した内容を正式な書類にしてサインすること
買収監査(デューデリジェンス): その会社の全てを徹底的に調査すること
これらの段階を慎重に進めることで、M&Aが両社にとって望ましい成果に結びつくのです。
③最終契約締結
最終条件の調整: 最後の詳細を決定し、全員の合意を得ること
最終契約締結: 双方の合意を正式な契約文書にして確定すること
クロージング: 手続きが完了し、M&Aが正式に完了すること
両方の社長がサインし、M&Aのクライマックスを迎えます。
M&Aが正式に成立し、会社は新しい道を歩み始めるのです。
④クロージング後
社員や取引先などの関係者に、M&Aが完了したことをお知らせし(PMI)フェーズに入ります。
PMIフェーズとは?:合併や買収後に、二つの会社をスムーズに一つにまとめる作業
■PMI(Post-Merger Integration)の略で、(合併後統合)を意味する
二つの会社のやり方やルールを合わせ、会社の文化や雰囲気を一つにまとめます。
PMIの成功が、M&Aによるシナジー効果の実現と企業価値の向上に直結するため、新しい会社の基盤を固めるとても大切なときです。
・最適なタイミングで行う
準備には時間が必要です。
「会社を次の世代に渡そう」と考えはじめたら5年、できれば10年くらいあれば余裕を持ってしっかりと準備を進めることができます。
・株主から理解を得ておく
計画についてしっかり説明し、株主からの賛成と指示を得ることがとても重要です。
ただし、重要な情報は関係者を限定して伝え、情報漏洩には最大限の注意を払わなければいけません。
情報が漏れると、働く社の人が不安になったり、お客さんやお取引先の信頼を失ってしまうかもしれないからです。
・企業価値を向上する
収益性の向上
効率を上げ、利益を増やすこと
・ブランド価値の強化
品質とサービスにこだわり、信頼されるブランドを築くこと
新しいことに挑戦
新しい技術やアイデアを取り入れて、他社とは違う特別なものを持つこと
これらの取り組みにより、会社はもっと価値のあるものになるのです。
・公的支援を活用する
事業承継ガイドラインの改訂
会社を次の人にどう渡すかのガイドライン
中小M&Aガイドラインの策定
中小企業の合併・買収を促進するための計画
中小M&A推進計画の策定
合併や買収スムーズにするための計画
事業承継・引継ぎ補助金
事業承継のための費用を補助する制度
事業承継税制
事業承継のときの税負担を軽減するための制度
政府は、中小企業の事業継承を促進するために幅広く支援しています。
これらの支援策をしっかり理解して、積極的に活用しましょう。
M&Aは、法律や税務の複雑さで、細かなミスが思わぬ大問題につながることもあります。
しかし、専門家がいれば、複雑な手続きをスムーズに進め、最適な条件での交渉をサポートし、トラブルを防ぎます。
専門家を活用することで、リスクを回避できます。
M&Aを安心して進めましょう。
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M&Aによる事業承継を成功に導くために、「この街の事業承継」がお手伝いいたします
事業承継を考え始めたとき、不安を感じるのは当然のことです。
自分が築いた会社をどのように次の世代に引き継ぐか、それは決して簡単な決断ではありません。
特にM&Aのような大きな変化が予想される場合、法律のこと、税金のこと、交渉の進め方など、解決しなければならない複雑な課題がたくさんあります。
しかし、冷静に対処するために弁護士がいます。
心配しなくて大丈夫です。
一緒に、不安を解消しましょう。
九州で事業承継をサポートする弁護士、西田幸広です。