弁護士法人 Si-Law

西田ブログ

2020年09月

言葉の力

力のある言葉と力のない言葉があります。

人に何かを伝え、人を動かす力がある言葉と、力のない言葉があります。

同じ内容を言っているのに、言葉が相手に伝わる人と伝わらない人がいます。

綺麗な言葉で流暢に話をする人もいれば、舌足らずで間の取り方も決して上手とはいえない話し方の人もいます。

しかし、綺麗でなくとも流暢でなくとも心に届く言葉があります。

何が違うのでしょうか。

 

いろんな要素があるのだと思うのですが、人に何かを伝えるためには、話す人が伝えたいことに関して、100%の揺らがない確信を持っていることが必要だと思うのです。

お金も物も人もない企業家の武器は、絶対に達成して成功してみせるという志しかありません。そんな何もない頃の企業家が成功するためには、協力してほしい周りの人に想いを伝えるしかありません。

お金も物も人もない企業家の志に揺らぎがあれば、誰もついて来ることはないでしょう。

 

また、どれだけ熱い想いで話をしたとしても、話をする相手の求めているコト、知識、経験に合わせなければ熱意も空回りするだけ。言葉は相手の器までしか伝わりません。

伝えるためには相手のために話すという姿勢が必要でしょう。相手のことに焦点を当てず、「うまく話したい」「よく思われたい」などと、自分自身のことを考えると緊張に繋がります。相手の願望に焦点を絞って、自分の経験をもとに飾らない等身大の自分を表現することが、聴き手の心を捉えるのだと思います。

 

社員の育成においても言葉は重要です。人を生かす言葉もあれば、人を殺す言葉もあります。社員の失敗に対して、怒りに任せて頭ごなしに、社員の自己概念が下がってしまうような辛辣な言葉を投げてしまうことは避けなければなりません。感謝と愛がなければ社員は育たないと思うのです。

仕事でも家庭でも恋愛でも、良好な人間関係を構築する際の言葉の伝え方は、同じではないでしょうか。

 

人の本質は変わりません。ひょっとすると人を動かすものは言葉ではなく、「命をかけてでも伝えたいことがある」という強く熱い想いなのかもしれません。

 

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