弁護士法人 Si-Law

西田ブログ

理念経営 その弐

「志を立てて以て万事の源と為す」

志を立てることから、すべては始まる。

松蔭は、どんなに才能があろうと、知恵に秀でていようと、そんなものは全く当てにならないのであって、とくかく志さえ立てたなら、人はどんな遠くへも行け、どんな困難なことも成し遂げられるのだと堅く信じて、人々に語り続けました。

この後に続いて松蔭はこのように述べています。

「志を立てることから、すべては始まる。そして交際する人を選ぶ。それが仁義を行う助けとなる。さらに書を読んで、古の偉人から教訓を学ぶ。この3つが実践できるなら、立派な成人になれる。」

 

このような松蔭の教えが受け継がれ、松蔭が亡くなった後も明治維新は遂行されました。

松蔭は志半ばで処刑されたとも言えますが、門徒生によって松蔭の志は達成されたとも言えます。

社員全員が一丸となって同じ頂を目指すには、松蔭のように自分の信じるところを語り続ける必要があるのではないでしょうか。

その信じるところが理念なのだろうと思うのです。

 

理念経営

よく理念経営をすることが大切だと言われます。

理念は何故必要なのでしょうか?

考え抜かれた戦略と戦術があれば業績は伸びるのではないでしょうか?

吉田松陰の生き様から理念とは何かを考えてみたいと思います。

 

松陰が松下村塾で教えたのはわずか13か月であり、自宅幽閉室での時期を含めても2年9か月しかありませんでした。

しかし、松下村塾の門徒生約90名の中から、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋など、明治維新の中心人物となった若者を輩出しました。

門徒生の中で高杉晋作のように優秀と言われる人はみんな幕末の戦いで死んでいきました。

しかし、伊藤博文など優秀とは言われていなかった門徒は残り、松陰の教えは受け継がれ、明治維新は遂行されました。

門徒生が次々と亡くなる中で、何故、長きにわたって多くの人たちが松陰の教えを継承しようとしたのか。ここが重要だと思うのです。

 

「学とは人たる所以を学ぶべし」

何故人に生まれて何故人として生を受けたのか、人として生きるとはどういうことなのか学ぶ必要がある。

 

松蔭が教える「人たる所以」とは何なのでしょうか。

松蔭はこう教えました。

「凡そ生まれて人たらば宜しく人の禽獣に異なる所以を知るべし」

人間に生まれたのだから、獣との違いを知らなければならない。

 

では、人と禽獣との違いは何なのでしょうか

人と禽獣との違いは、志を立てることができる点が違うと教えています。

「志を立てて以て万事の源と為す」

志を立てることから、すべては始まるのです。

 

経営の全体像 その弐

事業ドメインを設定した後は、営業活動を考える必要があります。

営業

営業をする時に、上記三大要因の設定がしっかりしていれば、営業活動は優位に運ぶことができます。

不十分な設定だと営業活動は困難を極めます。

戦略の失敗は、戦術で取り戻すことは困難なのです。

顧客維持

新規のお客様を作ったあとは、リピート率を上げるための対策をしなければなりません。

少子高齢化により市場が収縮していく現在においては、顧客維持も非常に大切な視点と言えるでしょう。

 

営業活動を考えた後は、活動を維持するために手段を考えます。

組織

人の適材適所、人事評価など、上記5つの要因に従って、組織を形成する必要があります。

資金

ここでいう資金は資金繰りのことではありません。

上記6つの要因に従って、どのような資金の配分をするのが最も効果性が高いかを考えることになります。

 

時間

上記7つの要因のウエイト付けに従って、時間を配分しなければなりません。

 

そして、7つの要因のウエイト付けは、以下のとおりとなります。

営業関連:地域、客層、営業、顧客維持まとめて53%

商品:27%

組織:13%

資金:7%

まとめると、営業関連+商品80%、組織+資金の内部関連20%となります。

 

一位主義でない売上主義の自社都合で考えるのは、「組織+資金の内部関連20%」しか考えていないと言われても仕方がありません。

上記のウエイト付けから考えても、「営業関連+商品80%のお客様関連」に思考を集中すべきであり、「経営とはお客様つくり」であると言っても過言ではないのです。

 

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