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M&A(合併・買収)~医療機関の医院承継と持分譲渡・事業譲渡~

2026/09/12 09:44|カテゴリー:M&A(合併・買収)医療機関

こんにちは。弁護士法人Si-Lawです。

医療機関のM&A(医院承継)は、「個人クリニックか、医療法人か」「医療法人なら出資持分があるか、ないか」で使えるスキームが決まり、そのスキームの違いが手続の重さ・税金・保険診療の空白期間のすべてを左右します。結論から言えば、個人クリニックは原則として事業譲渡、出資持分ありの医療法人は持分譲渡、出資持分なしの医療法人は事業譲渡か合併という整理になります。そして実務で最も事故が起きやすいのは、契約の中身よりも保険医療機関の指定をいつ受けられるか(遡及できるか)という行政手続の段取りです。

この記事では、熊本県八代市で中小企業・医療機関の顧問弁護士を務める立場から、医療機関M&Aのスキームの選び方、全体の流れ、契約書で必ず詰めるべき条項、従業員・患者・カルテの引継ぎ、そして地域医療を止めないための段取りまでを、実務の順番に沿って解説します。

クリニックの承継について弁護士と院長が相談しているイメージ

熊本・八代で医療機関のM&Aが増えている背景

後継者不在率は医療業が全業種平均より高い

民間調査では、医療業の後継者不在率はおよそ6割とされ、全業種平均を上回る水準が続いています。医師という資格要件がある以上、後継者を「育てる」ことが他業種より難しく、子どもが医師になっても専門診療科が違う、勤務医として大学や大病院に残る、といった事情で親族内承継が成立しないケースが目立ちます。

その結果として選ばれるのが、第三者への承継、すなわちM&Aです。かつては「医院は畳むもの」という発想が一般的でしたが、いまは地域の患者と従業員を残したまま経営者だけを交代させる手段として、医療機関のM&Aが現実的な選択肢になっています。

八代・県南地域では「閉院=地域医療の穴」になりやすい

八代市をはじめとする熊本県南地域では、診療圏がそもそも広く、一つの診療所が閉院すると通院手段を持たない高齢の患者が隣の市町まで行かざるを得なくなります。都市部であれば「近くに別のクリニックがある」で済む話が、地方では済みません。

院長先生が体調を崩してから慌ててご相談に来られるケースがありますが、その時点では患者数が落ち込み、スタッフも離職し始めており、譲渡条件が一気に不利になります。地域医療を守るという観点からも、引退時期から逆算した早い段階での準備が重要です。

閉院とM&Aでは、手元に残るものが違う

閉院を選ぶと、内装の原状回復費用、医療機器の廃棄費用、従業員への解雇予告手当や退職金といった出ていくお金が発生します。一方でM&Aであれば、それらを買い手が引き継いだうえで、営業権(のれん)を含む対価を受け取れる可能性があります。

  • 閉院:原状回復費・廃棄費・退職金の支出が発生し、患者は他院へ分散する
  • M&A:対価を受け取り、患者とスタッフの雇用が維持される
  • ただしM&Aは相手探しと手続に時間がかかるため、十分な準備期間が必要

個人クリニックと医療法人でスキームが決まる

個人クリニックは「事業譲渡」が原則

個人開業の診療所には法人格がありません。そのため、株式のようにまとめて譲り渡す対象が存在せず、医療機器・設備・内装・患者基盤(営業権)を一つひとつ譲り渡す事業譲渡という形をとります。

ここで決定的に重要なのが、事業譲渡は個別承継だという点です。契約も許認可も雇用も、自動的には買い手に移りません。診療所の開設の届出・許可は開設者に紐づくため、買い手は新たに開設の手続をとる必要があり、実質的には「前の診療所を廃止して、新しい診療所を開設する」という扱いになります。

出資持分ありの医療法人は「持分譲渡」が使える

平成19年4月1日施行の改正医療法により、出資持分のある医療法人は新規に設立できなくなりました。それ以前に設立された法人は「経過措置型医療法人」として存続しており、熊本県内の歴史ある医療法人にはこのタイプが今も多く残っています。

出資持分がある場合、出資者の持分を買い手に譲渡し、あわせて社員・役員を入れ替えることで、法人格を維持したまま経営権だけを移すことができます。法人が主体である以上、診療所の開設許可も、保険医療機関の指定も、各種契約も法人に残ったままです。これが持分譲渡の最大のメリットで、事業譲渡のような巻き直しの手間がほとんど発生しません。

ただし、他にも出資者がいる場合はその持分の集約が必要になりますし、理事長は原則として医師・歯科医師である必要があるなど、法人特有の要件にも目配りが必要です。役員変更や定款変更に伴う都道府県への届出・認可、理事長変更の登記も忘れてはいけません。

出資持分なしの医療法人は対価の受け取り方が変わる

持分のない医療法人では、社員に財産権がありません。つまり「法人を売って売却代金を手にする」という形が取れないのです。この場合は、事業譲渡または合併というスキームを使うか、社員・役員の交代にあわせて退職金や基金の返還という形で経済的な精算を行うことになります。

退職金として受け取る場合、不相当に高額な部分は法人側で損金算入が否認されるリスクがあるため、勤続年数・功績倍率などを踏まえた合理的な算定根拠を残しておくことが欠かせません。ここは必ず税理士と連携して進めるべき部分です。

スキーム比較表

区分 主なスキーム 許認可・保険指定 対価の受け取り方
個人クリニック 事業譲渡 廃止・新規開設の取り直しが必要 譲渡代金(譲渡所得等)
医療法人
(出資持分あり)
持分譲渡 法人に残るため原則そのまま継続 持分の譲渡代金(譲渡所得)
医療法人
(出資持分なし)
事業譲渡・合併 スキームにより取り直しまたは承継 退職金・基金の返還など

医療機関M&Aの全体の流れ

スキームが決まったら、実際の進行は次のような順番になります。医療機関特有なのは、最終契約の後に行政手続という山がもう一つ待っていることです。ここを甘く見ると、引継ぎ日が決まっているのに保険診療ができないという事態を招きます。

医療機関M&Aの流れと行政手続の図解

現状把握と相手探し

まず自院の決算書、レセプトの推移、患者数、スタッフの構成、医療機器のリース残高、賃貸借契約の条件を整理します。この整理の精度が、そのまま譲渡価格の説得力になります

相手探しは、仲介会社を使う方法のほか、同じ診療科の医師会ネットワーク、取引先の医薬品卸、地域の医療法人グループからの打診など複数のルートがあります。地方では、仲介会社のデータベースよりも地元の人的ネットワークのほうが早く決まることも珍しくありません。

基本合意書の締結

トップ面談を経て条件の大枠が固まったら、基本合意書を締結します。基本合意書は、法的拘束力を持たせない部分(価格・スキーム)と、持たせる部分(秘密保持・独占交渉権・費用負担)を条項ごとに明確に書き分けるのが実務の作法です。

この書き分けが曖昧なまま署名してしまい、「もう価格で合意したはずだ」と後から主張されて紛争になる例があります。拘束力の有無を条項ごとに明記するだけで防げるトラブルです。

デューデリジェンス(買い手による調査)

買い手は、財務・税務・労務・法務の観点から調査を行います。医療機関特有のチェックポイントとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 診療報酬の返還リスク(過去の個別指導・適時調査での指摘事項の有無)
  • 医師・看護師の労働時間管理、宿日直許可の有無、未払残業代
  • 医療事故・患者トラブルの係属状況と賠償責任保険の内容
  • 医療機器のリース契約に譲渡禁止条項や期限の利益喪失条項がないか
  • 建物の賃貸借契約に無断譲渡・用途変更の禁止条項がないか

売り手として大切なのは、不利な事実を隠さずに先に開示することです。デューデリジェンスで発覚すると価格の減額や破談に直結しますが、先に開示していれば「その分を価格に織り込む」「補償の対象から外す」といった調整で済むことが多いのです。

最終契約とクロージング

最終契約では、譲渡対象、価格、支払方法、表明保証、前提条件、引継ぎ協力義務などを確定させます。クロージング(実行)は、行政手続の完了と対価の支払いを同じタイミングで揃えるのが理想ですが、実際には行政手続の都合で数週間のずれが生じることがあるため、その期間をどう扱うかを契約で決めておく必要があります。

最大の落とし穴は「保険医療機関の指定」の空白期間

保健所と地方厚生局、2系統の手続が必要

個人クリニックの事業譲渡など、開設者が変わるケースでは、次の2系統の手続が同時に走ります。

  • 保健所(都道府県・保健所設置市):売り手が診療所の廃止届、買い手が診療所の開設届(または開設許可申請)
  • 地方厚生局:売り手が保険医療機関の廃止届、買い手が保険医療機関の指定申請

さらに、エックス線装置備付届、麻薬取扱者免許、生活保護法の指定医療機関、各種公費負担医療の指定、労災保険指定医療機関など、付随する指定・免許も原則として取り直しになります。数が多いため、一覧表を作って抜けを潰す作業が必須です。

保険医療機関の指定は原則「申請の翌月1日」から

ここが最大の注意点です。保険医療機関の指定は、申請を出せばその日から有効になるわけではなく、原則として申請を受け付けた月の翌月1日付という取扱いになっています。しかも地方厚生局には毎月の申請締切日が設定されています。

つまり、締切を1日過ぎると指定は1か月先送りになります。その間に診療を続ければ、保険請求ができず全額自費または実質的に無償の診療という事態になりかねません。クリニックの月商がまるごと飛ぶ規模の話です。

遡及指定の取扱いと実務対応

もっとも、開設者の変更にすぎず医療機関としての実体が継続していると認められる場合には、遡及して指定を受けられる取扱いが設けられています。事前相談のうえ、必要書類を揃えて期限内に申請することが前提です。

取扱いの細部は地方厚生局ごとに運用が異なるため、私たちがご相談を受けたときは、契約日を決める前に、まず九州厚生局と保健所へ事前相談に行くことをお勧めしています。「契約日を先に決めてしまい、後から行政手続が間に合わないと分かる」というのが最悪のパターンだからです。

実務上のチェックポイントは次のとおりです。

  • 行政の締切日から逆算してクロージング日を設定する(契約日ありきにしない)
  • 遡及指定の可否を事前相談で確認し、確認内容を記録に残す
  • 指定が遅れた場合の診療報酬の帰属と損失負担を契約に書いておく
  • 患者への周知(保険証の確認、休診日の案内)を院内掲示で準備する

契約書で必ず詰めるべき条項

譲渡対象財産を一つひとつ特定する

事業譲渡は個別承継ですから、契約書に書いていない財産は移転しません。医療機器、什器備品、内装造作、電子カルテのライセンス、電話番号、ホームページのドメイン、院内のマニュアル類まで、別紙目録で特定するのが基本です。

特に見落とされやすいのが、電子カルテやレセコンのソフトウェアライセンスです。ベンダーの承諾なしに使用者を変更できない契約になっていることが多く、事前にベンダーへの確認が必要です。

診療報酬債権(レセプト債権)の帰属

診療報酬は、診療した月からおよそ2か月後に支払われます。そのため、クロージング前の診療分の入金が、クロージング後に売り手ではなく買い手の口座に入るという現象が起こり得ます。

「クロージング日より前の診療にかかる診療報酬は売り手に帰属し、買い手が受領した場合は速やかに送金する」といった条項を入れておかないと、数百万円単位の精算でもめます。返戻や査定減があった場合の負担者も併せて決めておきましょう。

表明保証と補償の範囲

売り手は、財務諸表の正確性、未払残業代の不存在、医療事故・係争の不存在、行政指導の不存在などについて表明保証を求められます。ここで重要なのは、補償の上限額と期間に必ずキャップを設けることです。

上限のない補償条項に署名してしまうと、譲渡代金を超える金額を後から請求されるリスクが残ります。上限は譲渡代金の一定割合、期間は1年から2年程度とするのが一つの落としどころですが、案件の性質によって妥当な線は変わります。

競業避止義務の範囲は「地図で」確認する

買い手は、売り手の院長が近隣で再開業しないことを求めます。もっともな要求ですが、範囲が広すぎると売り手の職業選択の自由を過度に制限し、条項の有効性自体が争われかねません。

地方では、この範囲設定に都市部とは違う感覚が必要です。都市部で「半径2km」と書けば十分でも、八代のように診療圏が広い地域では2kmでは意味をなさない一方、「熊本県内全域」では広すぎます。実際の患者の居住分布を地図に落として、通院圏を根拠に範囲と期間を決めるのが、双方納得しやすい方法です。

従業員・患者・カルテの引継ぎ

事業譲渡では雇用契約は自動的には移らない

事業譲渡の場合、看護師・医療事務などのスタッフとの雇用契約は当然には買い手に承継されません。売り手との雇用契約を終了し、買い手と新たに雇用契約を結ぶという形をとるのが原則で、そこには各従業員本人の同意が必要です。

ここで決めておくべきなのが、勤続年数と有給休暇、退職金の取扱いです。

  • 勤続年数を通算するのか、リセットするのか
  • 年次有給休暇の残日数を引き継ぐのか、一度精算するのか
  • 退職金をクロージング時に売り手が支払うのか、買い手が引き継いで将来支払うのか(引き継ぐなら譲渡価格から控除する)

クリニックは少人数の職場です。ベテランの看護師や受付が辞めると患者も一緒に離れます。従業員への説明のタイミングと内容は、価格交渉と同じくらい重要な経営判断だとお考えください。早すぎれば動揺が広がり、遅すぎれば不信感を招きます。基本合意後、最終契約の前後に、院長先生ご自身の言葉で説明する形が落ち着きやすいところです。

カルテの保存義務と個人情報の取扱い

診療録(カルテ)は、医師法上、診療完結の日から原則5年間の保存義務があります。診療所を廃止する売り手側にも保存の責任が残るため、現物を買い手に渡して終わり、というわけにはいきません

実務では、買い手が継続診療のために保管しつつ、売り手が必要に応じて閲覧できる体制を契約で定める方法がとられます。保存場所、保存期間、閲覧方法、廃棄のタイミングを明記しておきましょう。

個人情報保護の観点では、事業の承継に伴って個人データを提供する場合は第三者提供に当たらないという整理がされています。ただし、承継前の利用目的の範囲内で取り扱うことが前提です。買い手が新たな目的(自由診療の案内など)に使いたい場合は、改めて患者本人の同意を得る必要があります。

患者への周知は「院長が続投するか」で変わる

患者にとっての関心事は、経営者が誰かではなく「これまでの先生に診てもらえるのか」「診療時間や場所は変わらないのか」です。承継後も前院長が一定期間は診療を続ける形にすると、患者の離脱を抑えやすくなります。

引継ぎ診療の期間・日数・報酬は、最終契約の中で明確に定めておきましょう。「しばらく手伝う」という口約束のままで、後になって条件が食い違うケースが少なくありません。

見落としやすい契約関係と税金

建物の賃貸借と医療機器リース

テナント開業のクリニックでは、賃貸借契約に無断譲渡・転貸の禁止条項が入っているのが通常です。賃貸人の承諾を得ないまま事業譲渡を進めると、契約解除を主張されるおそれがあります。承諾料の有無、保証金の承継、連帯保証人の差し替えまで含めて、早い段階で賃貸人と協議しておく必要があります。

医療機器のリースも同様です。リース契約は名義変更が認められないことも多く、その場合は残債を一括精算して買い手が新規に契約し直すことになります。残債の金額次第では譲渡価格の前提が変わるため、リース残高の一覧は最初の段階で必ず洗い出すものと考えてください。

MS法人がある場合の整理

不動産の保有や事務受託のためにMS法人(メディカルサービス法人)を設けている医療機関では、クリニック本体だけを譲渡するのか、MS法人ごと譲渡するのかで話が変わります。MS法人が建物を所有している場合、本体だけを譲渡しても買い手は建物を借り続けなければならず、実質的に売り手側の影響力が残ります

買い手がそれを嫌って交渉が止まることもあるため、MS法人の位置づけは初期段階で必ず整理してください。

税金はスキームによって大きく変わる

手元に残る金額は、スキーム選択でかなり変わります。

スキーム 売り手側の主な課税 留意点
個人クリニックの事業譲渡 資産の種類ごとに譲渡所得・事業所得等 営業権部分の評価、消費税の課税対象資産の区分
出資持分の譲渡 譲渡所得 持分の評価額と譲渡価格の乖離に注意
退職金による精算 退職所得 不相当に高額な部分は法人側で損金否認のリスク

出資持分は相続財産にもなります。承継を先送りしたまま院長が亡くなると、相続人に多額の相続税が課される一方で、持分を現金化する手段がないという深刻な事態になりかねません。持分あり医療法人をお持ちの場合は、生前の対策を早めに検討する価値があります。具体的な税額の見通しは、必ず顧問税理士と一緒に確認してください。

地域の顧問弁護士に相談するメリット

仲介会社と弁護士は役割が違う

M&A仲介会社は、相手探しと交渉の進行を担う存在です。一方で仲介会社は売り手・買い手の双方から報酬を受ける形態もあり、その場合は構造上、どちらか一方の利益だけを守る立場にはありません

契約書の条項が自院にとって不利になっていないか、表明保証の範囲が広すぎないか、補償に上限があるかといった点は、売り手だけの立場で動く弁護士が確認すべき領域です。両者は対立するものではなく、役割分担の問題だとお考えください。

地元だからこそ分かること

八代・熊本で事務所を構えていると、その診療科の患者がどこから通っているか、近隣のどの医療法人が拡大意欲を持っているか、地域の金融機関がどう見ているかといった情報が、日々の顧問業務を通じて自然と入ってきます。競業避止義務の範囲設定にしても、地域の地理感覚がないと妥当な線が引けません。

また、医院承継は数か月から1年以上かかる長丁場です。何かあればすぐに顔を合わせて相談できる距離に専門家がいることは、院長先生の精神的な負担を大きく減らします。私たちは、M&Aだけを切り出した単発の案件としてではなく、日常の労務相談や患者トラブル対応と地続きの延長線上にあるものとして、医療機関の承継をお手伝いしています。

相談は「まだ具体的でない段階」がちょうどいい

「あと5年くらいで引退したいが、子どもは継がないらしい」という段階でのご相談が、実は一番効果的です。この時期であれば、決算内容の整え方、スタッフの定着策、後継者候補の探索、持分の扱いの検討など、打てる手が何通りもあります。

逆に、体調を崩して「来月から診療できない」という段階では、選べる手段が閉院しか残っていないこともあります。医療機関のM&Aは、時間そのものが価値を生む分野です。

まとめ

  • 医療機関のM&Aは、個人クリニックなら事業譲渡、出資持分ありの医療法人なら持分譲渡、持分なしなら事業譲渡・合併が基本形になる
  • 持分譲渡は法人格が残るため許認可も契約もそのまま継続でき、手続の負担が最も軽い
  • 事業譲渡は個別承継であり、契約・許認可・雇用のすべてを個別に巻き直す必要がある
  • 最大のリスクは保険医療機関の指定の空白期間。契約日ありきで進めず、地方厚生局・保健所への事前相談から逆算してスケジュールを組む
  • 契約書では、譲渡対象財産の特定、診療報酬債権の帰属、表明保証と補償の上限、競業避止の範囲を必ず詰める
  • 従業員の雇用・退職金・有給、カルテの保存義務と個人情報の取扱い、賃貸借とリースの承諾も早期に確認する
  • 相談は「具体的になる前」が最も選択肢が広い。引退時期から逆算した準備が結果を左右する

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事情に応じた判断は専門家へのご相談をおすすめします。企業法務でお悩みの際は、弁護士法人Si-Law(八代市)へお気軽にご相談ください。